舌苔・口臭・口呼吸を改善するには、舌の表面を傷つけない清掃、歯と歯ぐきのケア、こまめな水分補給に加えて、口呼吸の原因を見つけることが大切です。舌苔だけを取り続けても、鼻づまりや歯周病などの原因が残っていれば、口臭や口の乾燥は改善しにくい場合があります。
舌苔・口臭・口呼吸が起こる主な理由
舌苔は、舌の表面にたまった細菌、食べかす、はがれた細胞などの汚れです。口の中が乾くと付着しやすくなり、舌苔に含まれる細菌がにおいの原因になることがあります。
口呼吸は、鼻ではなく口で息をする状態です。鼻づまり、アレルギー性鼻炎、扁桃(へんとう)の腫れ、鼻の構造、睡眠中の習慣などが関係することがあります。口呼吸が続くと唾液が蒸発しやすくなり、口の乾燥、舌苔、口臭につながることがあります。
ただし、口臭の原因が舌苔だけとは限りません。歯周病、むし歯、入れ歯の汚れ、口腔乾燥症、喫煙、食事なども原因になります。
自分でできる改善方法
1. 舌ブラシで舌苔をやさしく落とす
舌苔が目立つ場合は、舌ブラシや舌清掃用のブラシを使い、舌の奥から手前へ軽く動かします。強くこすると舌の表面を傷つけたり、痛みや炎症を起こしたりするため、力を入れすぎないでください。
- 舌ブラシを水でぬらします。
- 鏡を見ながら舌を前に出します。
- 舌の奥に無理に入れず、届く範囲を奥から手前へ軽くなでます。
- ブラシを水で洗い、汚れが少なくなるまで数回繰り返します。
- 舌に痛みや出血があれば中止します。
舌苔は完全に取り除く必要はありません。毎日何度もこすったり、歯ブラシで強く磨いたりせず、まずは1日1回程度のやさしい清掃を試してください。舌の色や付着物が長く変わらない場合は、歯科で確認してもらうと安心です。
2. 歯と歯ぐきを清掃する
口臭対策では、舌だけでなく歯と歯ぐきの清掃が重要です。歯ブラシで歯の表面と歯ぐきの境目を磨き、歯間ブラシやデンタルフロスで歯ブラシが届きにくい部分も清掃します。
歯ぐきから出血する、腫れている、歯が動く、口臭が続くといった場合は、歯周病が関係している可能性があります。出血があるからといって清掃をやめるのではなく、力を弱めて清掃し、歯科で原因を調べてもらいましょう。
3. 口の乾燥を減らす
口臭や舌苔が気になるときは、口の中を乾燥させないことも大切です。水や白湯などを少量ずつ飲み、室内が乾燥している場合は加湿します。糖分を含む飲み物を頻繁に飲むと、むし歯のリスクにつながるため注意してください。
食事のときによくかむことや、シュガーレスガムをかむことは、唾液を出す助けになります。ただし、あごの痛みがある人や、ガムをかむことが難しい人は無理をしないでください。
口の乾燥が強い場合は、服用中の薬や全身の病気が関係していることもあります。水分を取っても改善しない、舌がひりひりする、飲み込みにくいといった症状があれば、歯科や医療機関に相談してください。
口呼吸を改善するには
口呼吸は、口を閉じるよう意識するだけで改善するとは限りません。鼻づまりなどの原因がある場合は、原因を治療することが先です。
- 日中に口が開いていないか、鼻で楽に呼吸できているかを確認します。
- 鼻づまり、くしゃみ、鼻水、いびき、睡眠中の口の乾燥がないかを記録します。
- 鼻づまりが続く場合は、耳鼻咽喉科で鼻やのどの状態を調べます。
- 鼻で無理なく呼吸できるときは、舌を上あごに軽く置き、上下の歯を強くかみしめずに口を閉じる練習をします。
- 睡眠中の口呼吸やいびきが気になる場合は、家族に様子を確認してもらうか、医療機関に相談します。
鼻が詰まっている状態で口を無理に閉じたり、自己判断で口にテープを貼って寝たりするのは避けてください。鼻呼吸が難しい原因を確認することが優先です。
舌苔と口臭が改善しないときの受診先
歯の汚れ、歯周病、むし歯、舌の状態が気になる場合は、まず歯科で相談します。歯科では、歯ぐきの炎症や歯間の汚れ、舌苔以外の口臭原因を確認できます。
鼻づまり、鼻水、のどの違和感、いびき、睡眠中の呼吸の乱れがある場合は、耳鼻咽喉科が向いています。口呼吸の原因が鼻やのどにあるかを調べてもらえます。
次のような症状がある場合は、セルフケアだけで様子を見続けず、早めに受診してください。
- 舌の白色、赤色、黒色などの変化が長く続く
- 舌の痛み、ただれ、出血、しこりがある
- 歯ぐきの腫れや出血、歯のぐらつきがある
- 口臭が強く、清掃や乾燥対策をしても続く
- 鼻づまりが長引いている
- 大きないびき、息が止まるような様子、日中の強い眠気がある
- 口の乾燥や飲み込みにくさが強い
避けたい対策
舌苔を早く取ろうとして、舌を強くこする、爪や器具で削る、刺激の強い薬剤を繰り返し使うと、舌を傷めることがあります。舌の表面に傷ができると、痛みや炎症で清掃しにくくなるため、やさしい方法を続けてください。
口臭を香料で隠すだけでは、歯周病や口の乾燥などの原因は解決しません。洗口液を使う場合も、歯磨きや歯間清掃の代わりにせず、製品の表示に従って使用します。
改善のために最初にすること
まずは、朝晩の歯磨きと歯間清掃を行い、舌は1日1回を目安に軽く清掃してください。日中は水分を少量ずつ取り、鼻づまりやいびきがある場合は、口を閉じる練習より先に耳鼻咽喉科で原因を確認します。
舌苔・口臭・口呼吸は互いに関係することがありますが、原因が同じとは限りません。舌の清掃だけで改善しない場合は、歯科で口の中を、鼻づまりや睡眠中の症状がある場合は耳鼻咽喉科で鼻とのどを調べると、必要な対策を選びやすくなります。







