妊娠中に舌苔や口臭が気になるときの対処法は?

妊娠中に舌苔や口臭が気になるときの対処法は?

妊娠中の舌苔や口臭は、ホルモン変化による歯ぐきの炎症、つわりによる嘔吐・食事の変化、口の乾燥などで起こることがあります。まずは水分をとり、歯みがきと舌の清掃をやさしく行うと改善が期待できます。ただし、痛みや出血、白い付着物が取れない場合は、妊娠中でも歯科や産婦人科に相談してください。

妊娠中に舌苔や口臭が気になる主な原因

妊娠中の口臭は、舌苔だけでなく、歯ぐきの炎症や口の乾燥が関係していることがあります。原因を一つに決めつけず、舌・歯ぐき・歯の状態を確認することが大切です。

  • ホルモン変化による歯ぐきの炎症:歯ぐきが腫れたり出血しやすくなったりすると、口臭につながることがあります。
  • つわりや嘔吐:口の中に胃酸のにおいが残ったり、食事や歯みがきが不十分になったりすることがあります。
  • 口の乾燥:唾液が減ると、舌苔や口臭が目立ちやすくなります。口呼吸、緊張、吐き気による水分不足などが関係する場合があります。
  • 歯垢やむし歯:歯と歯の間や歯ぐきの境目に汚れが残ると、口臭の原因になります。
  • 舌の表面の汚れ:舌の表面に細菌や食べかすなどが付着すると、白色や黄白色の舌苔として見えることがあります。

妊娠中にできる舌苔と口臭の対処法

舌苔を強くこすって取り除くより、口の中を乾燥させないことと、歯垢を残さないことが基本です。次の順番で無理のない範囲から行ってください。

  1. こまめに水分をとる:一度に大量に飲むのではなく、少量の水をこまめに口に含みます。吐き気がある場合は、飲める温度や量に調整してください。
  2. 歯をやさしくみがく:フッ化物配合歯みがき剤を使い、歯の表面だけでなく歯ぐきとの境目もみがきます。吐き気が強いときは、ヘッドの小さい歯ブラシに替えたり、時間帯をずらしたりすると続けやすくなります。
  3. 舌は1日1回を目安に軽く清掃する:舌ブラシや柔らかい歯ブラシを舌の奥から手前へ軽く動かします。何度も往復したり、赤くなるまでこすったりしないでください。
  4. 歯間の汚れを落とす:歯ブラシだけでは届きにくい部分を、デンタルフロスや歯間ブラシで清掃します。サイズが合わない歯間ブラシを無理に入れると、歯ぐきを傷つけることがあります。
  5. 口の中を乾燥させない:無糖のガムをかむ、鼻呼吸を意識する、室内の乾燥を避けるなどの方法があります。ガムを使う場合は、糖分を含まないものを選びます。

つわりで歯みがきや舌の清掃が難しいとき

つわりが強いときは、完全なケアを目指すより、できる方法を続けることが大切です。歯みがきが難しい時間帯は、口を水ですすぐ、歯みがき剤を使わずにみがく、奥まで無理にみがかないなどの工夫をしてください。

嘔吐した直後は、まず水で口をすすぎます。胃酸が残った状態で強くみがくと歯の表面を傷めるおそれがあるため、すぐに歯みがきできないときは、うがいをしてから少し時間を置き、体調が戻ってからみがく方法があります。

吐き気が強く、水分や食事がほとんど取れない場合は、口臭だけの問題と考えず、産婦人科へ相談してください。

舌苔を取るときに避けたいこと

舌を強くこすることは避けてください。舌の表面を傷つけると、痛みや出血が起こり、かえって清掃しにくくなることがあります。

  • 舌が赤くなるまで何度もこする
  • 爪や硬い器具で舌苔を削る
  • 刺激の強い洗口液を自己判断で頻繁に使う
  • 口臭を隠すために糖分の多いあめや飲料を続ける
  • 妊娠中に使えるか分からない薬やうがい薬を自己判断で使う

洗口液や薬を使いたい場合は、妊娠中であることを伝えて、歯科医師、産婦人科医、薬剤師に確認してください。舌苔が気になるからといって、洗口液だけで歯垢や歯石を取り除くことはできません。

歯科を受診したほうがよい症状

次の症状がある場合は、舌苔だけが原因ではない可能性があります。妊娠中でも歯科を受診し、妊娠週数や体調を伝えてください。

  • 口臭がケアを続けても改善しない
  • 歯ぐきの腫れ、出血、痛みがある
  • 歯がしみる、痛む、穴がある
  • 舌に痛みや出血がある
  • 白い付着物がこすっても取れない
  • 舌や口の中が赤くただれている
  • 頬やあごが腫れている

特に、顔の腫れが急に強くなる、発熱がある、飲み込みにくい、息苦しいといった症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

妊娠中の歯科受診で伝えること

予約時と診察時に、妊娠中であること、妊娠週数、つわりの有無、服用中の薬、気になる症状を伝えます。治療の内容や時期は症状と妊娠の状態によって判断されるため、痛みや腫れを我慢して受診を先延ばしにしないことが大切です。

歯科では、舌苔だけでなく、歯垢、歯石、むし歯、歯ぐきの炎症など、口臭につながる原因を確認できます。自宅のケアで改善しない場合は、舌をさらにこするのではなく、原因を調べてもらいましょう。

まとめ

妊娠中の舌苔や口臭には、口の乾燥、つわり、歯ぐきの炎症、歯垢などが関係することがあります。まずは水分補給、歯みがき、歯間清掃、舌のやさしい清掃を行い、舌を強くこすらないようにしてください。

出血や痛み、腫れ、取れない白い付着物、改善しない口臭がある場合は、妊娠週数を伝えて歯科または産婦人科へ相談するのが最初の対応です。