舌の根元に付いた舌苔は、口臭の原因になることがあります。舌の奥は舌苔がたまりやすく、細菌が食べかすや剥がれた粘膜などを分解すると、においのもとになる物質が発生するためです。ただし、口臭の原因が舌苔だけとは限らず、歯周病やむし歯、口の乾燥などが関係している場合もあります。
舌の根元の舌苔が口臭につながる理由
舌苔は、舌の表面に付着する白色や黄白色の汚れです。細菌、食べかす、唾液の成分、口の中ではがれた粘膜などが重なってできています。
特に舌の根元は舌の表面の凹凸が多く、歯ブラシが届きにくい場所です。そのため舌の中央から奥に舌苔が残りやすく、細菌が作る揮発性硫黄化合物などが口臭の一因になります。
朝起きたときや、口が乾いているときににおいが強くなりやすいのは、睡眠中や水分不足などで唾液の流れが少なくなり、細菌や舌苔が増えやすくなるためです。
舌苔が口臭の原因か判断する目安
舌苔を舌ブラシなどでやさしく取り除いた後に口臭が弱くなるなら、舌苔が原因の一部だった可能性があります。ただし、これだけで原因を特定できるわけではありません。
- 舌の奥に白色や黄白色の付着物がある
- 起床時や口が乾いたときに、においが気になる
- 舌の清掃と水分補給で、においが一時的に軽くなる
- 歯ぐきの腫れ、出血、痛みなどがない
一方で、舌苔を取り除いても口臭が続く場合は、歯周病、むし歯、口の乾燥、鼻やのどの病気など、別の原因が隠れていることがあります。
舌の根元の舌苔を取る方法
舌の根元は、無理にこすらず、舌ブラシや舌クリーナーで手前にやさしく動かします。強くこすると舌の表面を傷つけ、痛みや炎症の原因になることがあります。
- 舌ブラシまたは舌クリーナーを用意する。
- 鏡を見ながら舌を前に出し、届く範囲の奥に道具を当てる。
- 奥から手前へ、力を入れずにゆっくり動かす。
- 数回に分けて清掃し、付着物が落ちたら終了する。
- 道具を水で洗い、口をすすぐ。
舌の奥に触れると、吐き気が出ることがあります。その場合は無理に根元まで入れず、吐き気が出ない位置から少しずつ慣らしてください。舌苔を完全に取り除こうとして、何度も強くこする必要はありません。
舌苔と口臭を減らすためにできること
舌の清掃だけでなく、口の中全体を清潔に保ち、乾燥を防ぐことが大切です。
- 歯ブラシで歯を磨き、歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシで清掃する
- こまめに水分をとり、口の乾燥を防ぐ
- 食事の際によくかんで、唾液の分泌を促す
- 喫煙や、口の乾燥を強める習慣がある場合は見直す
- 舌ブラシを使う場合は、基本的に1日1回程度にとどめる
マウスウォッシュは一時的ににおいを抑えることがありますが、舌苔や歯周病などの原因を取り除くものではありません。使用する場合も、歯磨きや舌の清掃の代わりにはしないでください。
舌苔を取っても口臭が続くときは受診する
舌苔をやさしく清掃し、口の乾燥にも気を付けているのに口臭が続く場合は、歯科で確認を受けるのが最初の選択肢です。歯周病やむし歯、清掃しにくい場所の汚れがないか調べてもらえます。
次のような症状がある場合は、舌苔だけが原因と決めつけず、早めに歯科や医療機関へ相談してください。
- 歯ぐきから出血する、腫れる、膿が出る
- 歯の痛みや強い口の乾燥がある
- 舌の白い付着物が取れにくく、痛みや出血を伴う
- 舌の色や状態の変化が長く続く
- 口臭が急に強くなった、または長期間改善しない
舌の根元の舌苔は口臭の原因になり得ますが、口臭が続く場合は歯周病など別の原因も確認が必要です。まずは舌の奥を強くこすらず、やさしく清掃し、改善しなければ歯科で口の中全体を調べてもらいましょう。







