舌苔と口臭があり発熱しているときに考えられる原因は?

舌苔と口臭があり発熱しているときに考えられる原因は?

舌苔(ぜったい)・口臭に加えて発熱している場合、舌苔だけが原因とは限らず、口やのどの感染症、歯の炎症、全身の感染症などが考えられます。特に、強いのどの痛み、歯ぐきや頬の腫れ、飲み込みにくさ、息苦しさがあるときは、早めの受診が必要です。

舌苔・口臭・発熱から考えられる主な原因

のどの感染症

扁桃炎や咽頭炎など、のどに炎症が起きると、発熱や口臭が出ることがあります。扁桃に白い付着物や膿が見られる場合は、舌苔ではなく、扁桃の炎症によるものかもしれません。

のどの強い痛み、飲み込むときの痛み、首のリンパ節の腫れ、悪寒などを伴う場合は、耳鼻咽喉科または内科を受診してください。

歯周病や歯の根の感染

歯周病では、歯ぐきの炎症や出血により口臭が強くなることがあります。通常、発熱は目立たないこともありますが、歯の根や歯ぐきに膿がたまるような感染では、発熱、歯の痛み、顔や歯ぐきの腫れが起こる場合があります。

特定の歯がズキズキ痛む、噛むと痛い、歯ぐきから膿が出る、頬やあごが腫れているときは、歯科または歯科口腔外科を受診しましょう。

口の中の乾燥や脱水

発熱、汗、食事や水分の不足によって口が乾くと、舌苔が厚くなり、口臭が強くなることがあります。唾液には口の中を洗い流す働きがあるため、唾液が減ると細菌が増えやすくなります。

ただし、脱水だけでなく、発熱の原因となる感染症が先にある可能性もあります。水分を飲めない、尿が極端に少ない、立つとふらつくといった症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など

発熱、だるさ、せき、鼻水、のどの痛みなどを伴う感染症では、口の乾燥や食欲低下によって舌苔と口臭が目立つことがあります。この場合、舌苔や口臭は病気の名前を決める特徴ではなく、発熱に伴って起きている可能性があります。

発熱と呼吸器症状がある場合は、周囲への感染を広げないよう配慮しながら、医療機関の案内に従って受診や検査を検討してください。

口腔カンジダ症など、口の中の感染

舌や頬の内側に、こすると取れる白い膜のようなものが広がり、ヒリヒリする場合は、口腔カンジダ症などが考えられます。抗菌薬の使用後、口の乾燥、免疫機能の低下などがある人に起こりやすいとされています。

口腔カンジダ症だけで高熱が出るとは限りません。発熱を伴う場合は、口の中だけでなく、別の感染症や全身状態も含めて診察を受ける必要があります。

症状から受診先を判断する目安

発熱があり、口臭や舌苔の原因がはっきりしない場合は、まず内科または耳鼻咽喉科に相談するのが基本です。歯の痛みや歯ぐきの腫れが中心なら歯科、口の中の白い付着物や粘膜の異常が中心なら歯科口腔外科も選択肢になります。

主な症状 相談先の目安
発熱、だるさ、せき、鼻水、全身症状 内科
のどの強い痛み、扁桃の腫れ、飲み込みにくさ 耳鼻咽喉科
歯の痛み、歯ぐきの腫れ、膿、頬の腫れ 歯科または歯科口腔外科
白い付着物、口の中の痛みやただれが続く 歯科口腔外科または耳鼻咽喉科

すぐに受診したほうがよい症状

次の症状がある場合は、通常の予約を待たず、救急相談や救急外来の利用を検討してください。

  • 息苦しい、呼吸がしにくい
  • 唾液も飲み込めない、よだれが出る
  • 舌の下、あご、首、頬が急に腫れてきた
  • 口が開けにくい、声がこもる
  • 意識がぼんやりする、ぐったりしている
  • 水分をほとんど取れない、尿が極端に少ない
  • 高い熱が続く、または短時間で症状が悪化している

口の底や首の深い部分の感染では、腫れによって気道が狭くなることがあります。息苦しさや飲み込みにくさがある場合は、舌苔や口臭の問題として様子を見ないでください。

受診までにできること

  1. 体温、発熱した時刻、のど・歯・口の中の症状を記録する。
  2. 飲める範囲で水分を少量ずつ取る。
  3. やわらかい歯ブラシで歯と舌を軽く清掃する。
  4. 舌苔を爪や硬い器具で無理に削らない。
  5. 市販薬を使う場合は、薬の説明書を確認し、持病や服用中の薬がある人は薬剤師に相談する。

舌を強くこすると粘膜を傷つけ、出血や痛みの原因になります。口臭対策だけで発熱の原因が治るわけではないため、発熱が続く場合は受診を優先してください。

発熱がなくても口臭や舌苔が続く場合

発熱が治まった後も舌苔や口臭が続く場合は、口の乾燥、歯周病、むし歯、喫煙、口呼吸などが関係していることがあります。歯ぐきからの出血や歯の痛みがなくても、歯科で口の中を確認すると原因が見つかる場合があります。

発熱を伴う舌苔・口臭では、舌苔を取ることよりも、発熱の原因を確認することが重要です。のどの症状が強ければ耳鼻咽喉科、歯や歯ぐきの症状が強ければ歯科、全身症状がある場合は内科を早めに受診してください。