舌の奥の舌苔が取れない主な理由は、舌の奥ほど舌の表面の凹凸が深く、汚れが残りやすいうえ、無理に触ると吐き気が出やすいからです。舌苔はある程度ついているのが普通で、完全に取り除く必要はありません。
ただし、白い部分が舌苔ではなく、口内炎やカンジダ症などの病変である可能性もあります。強くこすっても取れない、痛みや出血がある、長く続く場合は、歯科や口腔外科で確認してもらいましょう。
舌の奥の舌苔が取れないのはなぜ?
舌の奥は、舌の中央から先端に比べて表面の溝や凹凸が深く、細菌、食べかす、古くなった粘膜などがたまりやすい場所です。さらに、舌の奥へ舌ブラシなどを入れると、吐き気を催す「嘔吐反射」が起こりやすくなります。
そのため、舌の奥は手入れが難しく、舌先のように簡単にはきれいにならないことがあります。舌苔が薄く残っていても、必ずしも異常ではありません。
舌苔がつきやすくなる主な原因
舌苔は、口の中の環境が変化すると厚くなりやすくなります。考えられる原因には、次のようなものがあります。
- 口の中が乾燥している
- 口呼吸やいびきがある
- 水分をあまり取っていない
- 発熱や体調不良がある
- 歯みがきや舌の清掃が不十分になっている
- 喫煙習慣がある
- 薬の影響などで唾液が減っている
- 舌の表面の凹凸に汚れがたまりやすい
これらに当てはまっていても、原因が一つに決まるとは限りません。乾燥や口呼吸などが重なり、舌苔が厚くなっていることもあります。
舌の奥の舌苔を傷つけずにケアする方法
舌の奥は、無理に奥までこするのではなく、吐き気や痛みが出ない範囲でやさしく清掃します。
- 歯みがきの後などに、舌を前に出します。
- 舌ブラシや舌クリーナーを、舌の中央付近から先端へ向かって軽く動かします。
- 一度に落とそうとせず、数回程度で終わらせます。
- 水で口をすすぎ、舌に傷や出血がないか確認します。
最初から舌の一番奥を狙う必要はありません。吐き気が出る位置まで器具を入れたり、力を入れて何度もこすったりすると、舌を傷つけたり、かえって炎症を起こしたりするおそれがあります。
舌ブラシがない場合でも、歯ブラシで強くこするのは避けてください。舌苔が気になっても、舌の表面に痛みやヒリヒリ感が出たら、その日の清掃は中止します。
舌苔が取れなくても、無理に取らないほうがよいケース
舌の奥には、舌の根元にある正常な組織や、味を感じる器官が見えることがあります。白っぽく見える部分を舌苔だと思って強くこすると、粘膜を傷つける可能性があります。
また、舌苔は口の中の細菌や古い細胞などが付着したものですが、完全にゼロにすることはできません。薄い舌苔が残っていても、痛みや出血がなく、口の中に異常がなければ、過度に取り除こうとしないことが大切です。
舌苔ではなく、別の病変の可能性があるサイン
舌苔であれば、軽くこすると一部が取れたり、日によって厚さが変わったりすることがあります。一方で、次のような場合は、舌苔以外の原因も考えられます。
- 軽くこすってもまったく取れない白い斑点や白い膜がある
- 白い部分の下が赤くただれている
- 痛み、ヒリヒリ感、出血がある
- 舌や口の中にしこりがある
- 白色または赤色の部分が長期間変わらない
- 飲み込みにくさ、話しにくさがある
- 発熱や強い口の乾燥を伴っている
白い付着物が取れにくく、痛みや出血を伴う場合は、口腔カンジダ症などの可能性があります。また、こすっても取れない白い病変には、別の病気が隠れていることもあります。見た目だけでは判断できないため、歯科、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科などで診察を受けてください。
受診する目安
舌苔が数日で薄くなり、痛みなどもなければ、口の乾燥対策ややさしい清掃をしながら様子を見られる場合があります。
一方、舌の白い部分が長く続く、広がる、繰り返す、または痛み・出血・しこりなどを伴う場合は、早めに歯科や口腔外科へ相談しましょう。特に、強くこすっても取れない部分を自己判断で削り続けるのは避けてください。
舌の奥の舌苔が取れないときの判断
舌の奥の舌苔が取れにくいのは、舌の凹凸が深く、吐き気が出やすい場所だからです。薄い舌苔まで完全に取る必要はなく、舌を傷つけない範囲で手入れすることが基本です。
取れない白い部分に痛み、出血、しこり、広がり、長期化がある場合は、舌苔と決めつけず、歯科や口腔外科で確認してください。







