子どもの舌苔や口臭には、まず歯みがきと口の中を清潔に保つケアを優先します。舌苔を強くこすって落とす必要はなく、舌専用ブラシを使う場合も、年齢に合った道具でやさしく短時間に行うことが大切です。
口臭が続く場合は、舌苔だけでなく、むし歯・歯肉炎・口呼吸・鼻やのどの不調などが隠れていることがあります。ケアをしても改善しないときや痛みがあるときは、小児歯科や歯科で確認してもらいましょう。
子どもの舌苔にはどんな舌ケアが必要?
舌苔が薄く付いているだけで、痛みや出血がなければ、毎日の歯みがきのついでに舌の表面を軽く清掃する程度で十分なことが多いです。舌苔は、舌の表面にたまった食べかすや細菌、はがれた粘膜などが付着したものです。
舌の表面には細かな突起があるため、完全にピンク色にしようとして強くこすると、舌を傷つけたり、痛みや出血を起こしたりするおそれがあります。「全部取り除く」より「刺激を与えず、付着を減らす」ことを目標にしてください。
年齢別の基本的なケア
| 年齢の目安 | ケアの方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 歯が生える前 | 清潔なガーゼなどで、必要に応じて歯ぐきや舌の前方をやさしく拭く | 舌の奥まで入れたり、白いものを無理に削ったりしない |
| 乳歯が生え始めたころ | 子ども用のやわらかい歯ブラシで歯をみがく。舌は無理にこすらない | 歯みがき後に舌を嫌がるなら、舌ケアを優先しない |
| 自分でうがいができるころ | 歯みがきの後、舌の前方から中央あたりを歯ブラシで軽くなでる | 歯ブラシを舌の奥へ入れない。えずく場合は中止する |
| 舌ブラシを使える年齢 | 保護者が使い方を確認し、舌の手前から前方へやさしく動かす | 使用年齢や方法は商品の表示を確認し、強く押し付けない |
歯が生える前の子どもや、まだうがいができない子どもには、舌ブラシや洗口液は必須ではありません。誤飲の可能性があるため、子どもが自分で使うものは年齢表示を確認し、保護者が見守ってください。
舌苔を取る正しい方法
舌を清掃する場合は、歯みがきの後などに1日1回程度、短時間で行います。舌苔が少ない日は、舌をみがかず歯みがきだけにしても問題ありません。
- 子ども用のやわらかい歯ブラシ、または対象年齢に合った舌ブラシを用意します。
- 子どもに口を大きく開けてもらい、舌を少し前に出してもらいます。
- 舌の手前から中央に向かって、力を入れずに1〜2回ほど軽く動かします。
- 水で道具を洗い、子どもが痛がったり、えずいたりしないか確認します。
- 舌に赤みや出血が見られたら、その日は中止します。
舌の奥は嘔吐反射が起こりやすく、細菌を無理に取り除く必要もありません。舌の奥まで入れたり、何度も往復させたりしないでください。
子どもの口臭を減らすには、舌以外のケアも重要
子どもの口臭は、舌苔だけでなく、歯垢、むし歯、歯ぐきの炎症、口の乾燥などでも起こります。舌をきれいにしても口臭が続く場合は、舌ケアだけで解決しようとせず、口全体を確認することが必要です。
- 子ども用歯ブラシで、歯の表面と歯と歯ぐきの境目をみがく
- 仕上げみがきを行い、みがき残しを減らす
- 歯と歯の間が詰まっている場合は、年齢に合ったフロスを使う
- 水分をとり、口の中が乾きすぎないようにする
- 鼻づまりや口呼吸が続いていないか確認する
- 定期的に歯科でむし歯や歯肉炎を確認する
口臭を隠す目的で、子どもに大人用のマウスウォッシュや強い香味の製品を使わせるのは避けてください。洗口液が必要かどうかは、年齢やうがいの可否、口の状態によって異なります。使う場合は、子ども向け製品の表示を確認し、歯科医や歯科衛生士に相談しましょう。
舌苔や口臭で受診したほうがよい目安
次のような場合は、舌をこするケアを続けるより、歯科や小児歯科で原因を確認することをおすすめします。
- 歯みがきや軽い舌ケアをしても、口臭が何日も続く
- 舌苔が厚くなったり、繰り返し付いたりする
- 舌や歯ぐきが赤い、腫れている、出血する、痛がる
- むし歯が疑われる、歯に穴や黒い部分がある
- 口の中に白いものがあり、こすっても取れない
- 鼻づまり、いびき、口呼吸、のどの症状が続いている
- 食べにくい、飲み込みにくい、発熱がある
特に、顔や口の中の腫れが急に強くなった、呼吸や飲み込みが苦しそう、強い痛みや発熱がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
子どもの舌ケアで避けたいこと
- 舌苔を爪やスプーンなどで削り取る
- 硬いブラシや大人用の舌ブラシを使う
- 舌の奥まで無理にこする
- 出血するまで何度もみがく
- 嫌がる子どもを押さえつけて続ける
- 口臭だけを理由に、原因を確認せず洗口液で済ませる
子どもが舌ケアを嫌がる場合は、まず仕上げみがきを優先してください。口を開ける時間を短くし、歯みがきの最後に舌の前方を一度なでる程度から始めると、負担を抑えられます。
まとめ
子どもの舌苔や口臭には、歯みがきと仕上げみがきを基本に、必要な場合だけ舌を軽く清掃するのが基本です。舌の奥まで強くこする必要はなく、痛みや出血があれば中止してください。
口臭が続く、むし歯や歯ぐきの異常がある、鼻やのどの症状を伴う場合は、舌苔だけが原因とは限りません。最初に歯と歯ぐき、口呼吸の有無を確認し、改善しなければ小児歯科や歯科で相談しましょう。







